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The Meadowで出逢う塩〈4〉 ~塩の種類~

 一口に塩と言っても、その種類は実にさまざまです。塩はなにからできているのかご紹介します。

 

塩は原料によって種類がわかれる

塩はその原料によって「○○塩」というように種類が分かれます。

海水をなんらかの方法で濃縮・結晶させたもの・・・「海水塩」
   例)フランスのゲランドなど 世界各地の沿岸地域に主に位置する

・数億年前から数百万年前に地中で結晶したもの・・・「岩塩」
 例)パキスタンのヒマラヤ山脈、ボリビアのアンデス山脈、ドイツなど
   
大陸の内陸部の山脈に多い

・飽和塩水からできた塩の湖からとれるもの・・・「湖塩」
 例)イスラエルの死海、ボリビアのウユニ塩湖、チリのアタカマ湖など
   
世界各地に点在する

・地中から湧き出る塩水を濃縮・結晶させたもの・・・「地下塩水塩」
 例)スペインのアニャナ、オーストラリアのマレーリバー近辺 など
   
少量しか生産されていない

 

世界的には岩塩が主流で世界の生産量の6割を占めますが、日本には岩塩鉱山や塩湖がないため、日本で塩といえば海水塩が一般的です。人間は塩がないと生きていけないため、人種や国にかかわらず、世界中で塩が生産されています。

 

 

結晶の大きさだけでは種類はわからない

塩の話をしていると「粒が大きいから岩塩だ」「粒が細かいから海水塩だ」という話をよく耳にしますが、実は塩の種類は見た目ではなかなか判断することができません。なぜなら、塩の成長の仕方や加工の有無によって、塩の結晶の大きさはコントロールできるからです。岩塩は、地中で結晶したものを掘り出して砕くので、直径1mでもパウダー状でも、どのような大きさにでもすることができます。粒が細かいイメージのある海水塩も、低温でじっくり海水を濃縮していけば、結晶の成長は遅いですが、直径数十cmになること可能です。

 

 

 

塩の味は種類だけでは決められない

同じような話ですが、塩の味も種類によって決めることはできません。なぜなら、塩の味わいは、結晶の中に含まれるミネラルのバランスによって大まかに決まるからです。このバランスは、製法によってコントロールされます。

 ナトリウム・・・しょっぱさ

 マグネシウム・・・おいしい苦味、コク、うまみ

 カリウム・・・涼しい酸味、キレのよさ

 カルシウム・・・単体では無味。相対的に甘味

 

一般的には岩塩はナトリウムの構成比が高いものが多いのですが、岩塩を掘り出す場所によっては、非常に構成比が低いものもあります。同様に、海水塩にもナトリウムの構成比が高いものも低いものもあります。またそれ以外にも、岩塩は結晶が硬く口の中にいれた際に溶けるのが遅いので、海水塩に比べてしょっぱさを感じるタイミングが遅く、最初の印象でまろやかと思われやすいということもあります。(逆に海水塩は結晶が溶けやすいので、しょっぱさを感じるタイミングが岩塩に比べて早いため、しょっぱいと思われやすい)

 「岩塩が欲しい」「海水塩が買いたい」というように種類を目的として選ぶ時は別ですが、味で買いたい時は、種類に惑わされないようにしましょう。

 

執筆:ソルトコーディネーター 青山志穂氏